次に訪ねたのは自然養豚に取り組む呉義宣(オ・ウィソン)さんの農場です。経営規模は母豚30頭の一貫経営です。豚はLWDの白豚です。黒豚をやらないのか聞いてみると、枝肉価格が10%ぐらいしか高くないので魅力がないとの事。済州島の在来種の黒豚も、肥育日数がかかる、産仔数が少ないなど、鹿児島の黒豚などと同じだそうで、これでは農家はなかなか取り組めないと思いました。
豚舎の前に「無抗生物質認証」の看板が立っていました。これは餌に抗生物質は使っていません、という国立食品検査院の認証です。日本よりいち早く有機農産物の認証制度を始めた韓国では畜産分野の認証も始まっています。
「この認証をもらっているのは済州島で私一人です。この認証があるので、豚舎からでた堆肥をみかん園に使っても有機農産物の認証がもらえるんです」と呉さん。餌は抗生物質や添加物のない指定配合です。検査は一年に一回くらい来るのか聞いてみると「いつ来るかわからない。突然来る。それじゃないと意味ないから」との事。
豚舎の中まで入らせてもらいました。一般の豚舎では嫌がられますが、自然養豚の豚舎では土着微生物の活用で、病気などの心配はあまりしません。発酵床で豚がのびのびと動き回っています。冬期のせいか、豚房の半分はサラサラしていませんでした。しかし呉さんによると何の問題もないそうです。自然養豚に取り組んで14年の経験からくる自信でしょう。
無農薬栽培19年の柑橘園
豚舎の隣はハウスの柑橘園です。日本で言うデコポンや清美、はるみなどが植えられています。写真は昨年11月国際大会で訪ねたときの写真です。びっしり実った樹をご覧ください。こんなに実らせて大丈夫?と聞くと、問題ないそうです。自然農業豚舎から出る極上の堆肥を入れることで、これだけの力が出るのでしょう。
豚舎の隣はハウスの柑橘園です。日本で言うデコポンや清美、はるみなどが植えられています。写真は昨年11月国際大会で訪ねたときの写真です。びっしり実った樹をご覧ください。こんなに実らせて大丈夫?と聞くと、問題ないそうです。自然農業豚舎から出る極上の堆肥を入れることで、これだけの力が出るのでしょう。
1キロ5,000ウォン(約550円)で生協などに出しているそうです。普通のみかんは生産過剰で1キロ1,000ウォン(約110円)にしかならないそうですから、柑橘農家はデコポンなどにどんどん切り替えています。
「私は化学肥料や農薬を使わなくなって19年になります」と笑顔の呉さん。見学者から「ほーっ」と感嘆の声があがりました。倉庫から清美やはるみを持ってきてくれました。試食させてもらいましたが、甘くてジューシー、香りも最高です。栽培技術の高さに感心しました。
また、有畜複合経営の良さを改めて認識しました。畜産経営で年間を通して基礎的な収入を得、そこから出る極上の堆肥を果樹園に回すことで、高品質と多収穫を実現しています。例えば豚を出荷した後の豚房でボカシ肥を作るといいボカシ肥が出来るそうです。すでに土着微生物が多様に存在する豚房は、仕込むには最高の環境です。
また、案内してくださった済州支部会の呉弘富会長さんの話では、最近は土着微生物をわざわざ山から採取する必要がなくなったそうです。果樹園の畑から土を持ってくれば、そのまま真っ白の菌が広がって培養できるそうです。会長さんも自然農業に取り組んで10年以上になります。続ければ続ける程、土が良くなり、樹が良くなっていくのを実感しているそうです。
「土や樹が出来るまで、最初の3年、頑張らないとだめ。そこを過ぎたら自然農業の良さを実感できる。そこまで農家をひっぱってあげないといけない」との事。これからの課題は、新しく自然農業に取り組む人たちに対して、どの様に指導していくかという事だそうです。
「私は化学肥料や農薬を使わなくなって19年になります」と笑顔の呉さん。見学者から「ほーっ」と感嘆の声があがりました。倉庫から清美やはるみを持ってきてくれました。試食させてもらいましたが、甘くてジューシー、香りも最高です。栽培技術の高さに感心しました。
また、有畜複合経営の良さを改めて認識しました。畜産経営で年間を通して基礎的な収入を得、そこから出る極上の堆肥を果樹園に回すことで、高品質と多収穫を実現しています。例えば豚を出荷した後の豚房でボカシ肥を作るといいボカシ肥が出来るそうです。すでに土着微生物が多様に存在する豚房は、仕込むには最高の環境です。
また、案内してくださった済州支部会の呉弘富会長さんの話では、最近は土着微生物をわざわざ山から採取する必要がなくなったそうです。果樹園の畑から土を持ってくれば、そのまま真っ白の菌が広がって培養できるそうです。会長さんも自然農業に取り組んで10年以上になります。続ければ続ける程、土が良くなり、樹が良くなっていくのを実感しているそうです。
「土や樹が出来るまで、最初の3年、頑張らないとだめ。そこを過ぎたら自然農業の良さを実感できる。そこまで農家をひっぱってあげないといけない」との事。これからの課題は、新しく自然農業に取り組む人たちに対して、どの様に指導していくかという事だそうです。