総会の翌日、地元の内田美津江さんの畑を皆で見学しました。内田さんは長年一緒に農業をやってこられたお父様を亡くし、現在はご主人と二人で農作業を行っています。最近息子さんが手伝ってくれるようになったそうですが、たくさんの種類の野菜をやっているので、忙しくて大変です。
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事務局姫野祐子が自然農業に関して行った活動だけでなく、農業、食べ物、韓国との交流に関する活動などをお知らせします
まず訪ねたのは、忠清北道瑞山(ソサン)というところ。 ここは韓国の財閥現代グループの現代建設が1979年から、「食糧増産」「国土拡大」を目的に大干拓事業が行われたところです。 この写真は本部の建物です。正面には「変化と確信、超一流企業!」と書いてありました。
これが、干拓事業の現況です。A地区、B地区と分かれていて、上の段が現代が所有している所で、下の段は一般所有、個人に分譲したところです。三段目は湾を堰き止めて出来た淡水湖です。単位は万坪ですから、全部合わせた面積は約15,500ヘクタールになります。
稲作を始めたのは1986年で、最初は試験的に行われました。本格的に始まったのは1995年ということです。
ところが干拓地なので、塩害の問題が発生しました。稲が黒くなってしまうのです。収量は半分以下の場合もあります。特に低い地域は激しく、5分の1しかない場合もあったそうです。
そこで、趙漢珪先生の自然農業研究所に相談したところ、土着微生物を活用すれば充分できると言われました。
自然農業研究院では、今年これを証明してみせるために、55ヘクタールの田んぼや機械を借り、自然農業を実施しました。そしてみごとに克服してみせたのです。しかも趙漢珪先生と娘さんの趙珠榮さん、それと現地の担当者の3人で。忙しいときは人を頼んだそうですが、基本的には3人で全て行ったそうです。
しかし、床に使用した稲ワラが放射能に汚染され、そのわらを食べた豚の肉からセシウムが検出されました。
国の基準値をはるかに下回る数字(10bq/㎏)でしたが、一部の消費者から販売を断られました。
今回、自然農業の豚舎を建築するという事で、建築予定地を調べてみました。
自然農業の豚舎は、自然の恵みを上手に生かした豚舎で、建築にあたっては方向が重要視されます。
東西に建てて、北側が通路でえさ箱を設置します。そして南側に給水器を設置します。
東西に建てることによって、一日を通して太陽光線が豚房の隅々まで射し込みます。また、エサ箱と給水器を離して設置することによって、自ら豚が運動をするようにするのです。
その後、事務所にもどり、校長先生も交えて打ち合わせをしました。覚書をかわし、契約書を結ぶこと、そして、アジア学院で11月に基本講習会を開くこと、来年4月北九州で行われる、趙先生による豚の専門講習に参加することなどが決められました。
志藤さんから、今後の日本における養豚(養鶏も)の技術を協会でどのように責任をもって指導していけるか、今養豚に取り組んでいる会員の人たちによる専門部会や役員会での話し合いが必要だと提案されました。日本における独自の体制作りが急がれます。