2008年6月21日土曜日

JICAの事業でブラジルより研修生が来日します

 7月1日~8月2日、JICA(国際協力機構)の「ブラジルアマパ州氾濫原における森林資源の持続的利用計画プロジェクト」の一環として、自然農業の養豚、養鶏を学ぶため、研修生が二人来日します。
 研修生と言っても一人はアマパ州農村開発局地域開発支局長でもう一人は農業技術普及院農業技術普及員で、農業の専門家です。
プロジェクトの目的はアマゾン熱帯林の保全と地域住民の生活向上です。日本での受け入れは自然農業の基本的な講義を姫野が担当し、実習と専門的講義を熊本の山下農場、群馬の子持自然恵農場、神奈川の中津ミート(海老名畜産)で行う予定です。東京では農産物のブランド化を学ぶため、大地を守る会、らでぃしゅぼーやなど訪問する予定です。

 受入れに当たり、現地でアグロフォレストリーの専門家であり、ご自身もトメアスーという町で60町歩の畑において実践されている高松寿彦氏より現地の状況など、様々な資料をいただきましたので紹介します。

2008年5月19日月曜日

西原村で勉強会がありました

  去る4月27日1時から、熊本県阿蘇郡西原村で勉強会がありました。場所は西原村自然農業研究会の会長米口孝さんのお宅と公民館でした。集まったのは地元の方10名です。講師として水俣から新田九州男さんがいらっしゃいました。















 まずは米口さんのお宅の倉庫で天恵緑汁作りの実習です。朝、米口さんが採取してきたヨモギを黒砂糖と混ぜてかめに仕込みました。ヨモギが大きかったので包丁で切って漬け込みました。







   次は白い菌の固まり(通称ハンペン)による土着微生物の元種つくりの実習です。水をいれたバケツに天恵緑汁などを入れて、ハンペンをほぐします。米ヌカと混ぜて水分調整します。
 次は、ボカシ肥料の仕込みの実習です。以前作ったボカシを元種として炭の粉や油粕など材料を混合していきます。米口さんは油粕にもこだわっていて、非遺伝子組み換え菜種油の会社から買っています。
 実習に後は近くの公民館で新田さんによる自然農業の考え方や肥料のやり方などの講義がありました。4時までの予定でしたが、熱心な質疑応答もあり5時過ぎまでありました。

2008年5月9日金曜日

単行本の写真撮影を行いましたー土屋喜信さん宅編

  新しい自然農業の単行本の製作の為、写真撮影を行いました。4月23日は千葉県横芝光町の土屋喜信さんのお宅で天恵緑汁の仕込みや土着微生物の採取、培養の撮影を行いました。

 横芝駅で創森社の相場さんとカメラマンの三宅さんと合流し、土屋さんのお宅へ伺いました。銚子の宮崎憲治さんも今日は手伝いに来てくださいました。
 まずはヨモギの天恵緑汁の仕込みです。早朝、土屋さんがすでにたくさんのヨモギを採取してきていました。秤で計ったら約7kg.あります。少し長いヨモギは包丁で刻んで漬け込みます。大きなプラスチックのたらい(種籾の塩水選用)で黒砂糖3.5kg.と混ぜ込みます。それをカメに詰め込んで落し蓋をして重しを載せました。
 1週間前に仕込んでおいたヨモギの天恵緑汁を出来上がった天恵緑汁と仮定して、ざるにあげ、液をとるところも撮影しました。

 撮影の段取りは相場さんがカメラマンの三宅さんに指示します。三宅さんは脚立に上がって上から撮影したり、反射板で光を調節したりして、次々にシャッターを押して行きます。これ、という一枚のために何度も角度を変えたり、カメラの調節を加減したりして写します。さすがプロです。横で私もデジカメで写しました。

 午後からは土着微生物の元種つくりの撮影です。4~5日前に竹林の腐葉土の中にいけておいたスギのお弁当箱で採取した土着微生物①番を黒砂糖でまぶしてカメに漬け込みました。











この土着微生物②番と米ヌカと混ぜて水分調整して山を作りました。同時に腐葉土の中にある白い菌の固まりー通称ハンペンと呼んでいるものーを利用して培養する方法も撮影しました。


                                                                    同じくすでに4~5日前に仕込んであったこの土着微生物③番と赤土、畑の土を混ぜて水分調整して山を作りました。これが土着微生物④番です。

 













 次はイチゴのハウスで天恵緑汁散布の様子を撮影しました。土屋さんのイチゴの畑にはところどころニンニクが植えられています。病気予防のコンパニオンプランツだそうです。小さな虫をくっ付けて取る黄色い紙もぶら下げてあります。無農薬で栽培するイチゴはほとんど消費者が摘み取るイチゴ狩りで売れてしまうそうです。
 
  人参の畑でも天恵緑汁散布の撮影を行いました。2月の山形で開催された基本講習会への差し入れでいただいた巨大人参は、土屋さんが作って送ってくれたものでした。大きくなり過ぎるので、種を蒔く時1穴に2粒蒔くそうです。甘くておいしい人参です。大部分は房総食料センターを通して生協に売られていますが、中には個人のお客さんもいるそうです。ガンを患われて人参ジュースを飲むために注文してくるそうです。もう3年のおつき合いだとか。自然農業の農産物は生命力があるのですね!

 撮影は薄暗くなっても続けられ、漢方栄養剤、乳酸菌、水溶性カルシウムなどを行いました。皆様お疲れ様でした。きっといい本になると思います。

昨年、韓国自然農業生活学校を李明博大統領が訪ねました

「ニュース23」の韓国大統領と市民の対話に私たちが参加する事を韓国の趙漢珪先生に話しましたら、昨年8月に自然農業生活学校を訪ねて一泊して行かれたとの事です。写真はその時のものです。

 昨年8月李明博大統領が槐山の自然農業生活学校を訪ねてきました。(当時はまだ大統領に就任していませんでした)生活学校には自然農業の会員農家が集まり、大統領と親しく交流しました。







 大統領は韓国農業の未来についてお話しました。また、趙漢珪先生による自然農業の講義にも熱心に耳を傾けられました。



 食事も参加者と共に生活学校の食堂で共にされました。


韓国農業の回復と発展に期待するという言葉を残していかれました。

「ニュース23」で韓国大統領に会いました



  去る4月21日、TBS系列テレビ「ニュース23」の特別プログラム「李明博韓国大統領があなたと対話」という番組に参加しました。テレビ局から参加の誘いが来たときに、韓国大統領と話が出来る機会はめったにないし、また発言の仕方で何か自然農業の宣伝にならないかと思って引き受けました。自然農業協会からは群馬の湯浅直樹さん、山形の小関恭弘さん、新潟の宮尾浩史さん、事務局の姫野祐子が参加しました。
参加したのは関東中心ですが全国から集まった、韓国に関心のある人達102人です。年齢層や性別、職業などが多様になるよう選ばれています。私たちがもらった名札には名前の下に「農業」と書いてありました。

  番組自体は1時間半ですが、大統領との対話の時間は正味1時間。しかもテレビ局側で番組の流れとして「大統領の人柄について」や「南北問題」などテーマが決められています。さらに京都の大学からは筑紫キャスターと大学生が参加していて、そちらからも質問がされます。番組スタッフによると質問できるのは10人くらいとの事。これでは大統領と対話などとても難しいなと説明を聞いてすぐ思いました。
  さらに、通訳の声を聞く機械装置の関係で、質問は日本語でお願いしますとの事。私だけでなく、韓流ブームで韓国ファンになった女性たちや、旅館で韓国人旅行客を受け入れている人達など多くの人達が、この日の為に質問を韓国語でしようと準備してきていました。会場に流されていた、過去に放送されたクリントン大統領と市民対話のビデオでは、英語で質問している人もいたのに。会場からがっかりした参加者の声があがりました。

  外国の現役大統領という事でテレビ局は警備に相当気を使っていました。スタジオに入る前の金属探知機は胸にさした名札の安全ピンやボールペンにも反応してしまう高感度のものでした。テレビ局の外は大統領滞在中、通行止めになりました。
スタジオには韓国のKBSテレビなど2局もテレビカメラが入っていました。韓国でも放映されるそうです。

  待機と準備で4時間待たされた後、いよいよ本番です。何度も練習した拍手で大統領を迎え、番組が始まりました。大統領は非常にまじめで、気さくに質問には答えてくれました。私たちは一生懸命手をあげましたが、指されることもなく番組は終わってしまいました。
残念ながら自然農業の宣伝にはなりませんでした。ただ私としては参加して、韓国大統領と身近に接することが出来ました。またテレビ番組を作るための段取り、スタッフの役割分担など見事なもので、今後協会で行事を行うに当たって非常に勉強になりました。膳場キャスターはテレビで見るよりすごくきれいでしたよ。

  夜、番組を見て、さらに感心しました。よく編集されていました。質疑応答の部分はほとんどそのままでした。大統領の背側に座った宮尾さんと湯浅さんはよく映っていました。
その反対に大統領の正面に座った小関さんと私は大統領や草薙剛の顔はよく見えましたが、一番後ろの列でもあったので画面には全然映っていませんでした。
 しかしよい経験をさせてもらいました。

新しい単行本の製作に入りました

今年新しい自然農業の単行本を発行します。出版社は創森社(そうしんしゃ)という農業関係の本をよく扱っている東京の出版社です。創森社から本を出版している秋田の佐藤喜作氏からの紹介で、出版が実現しました。

 対象は農家、農業関係者だけでなく、家庭菜園を楽しんでいる非農家の人達まで含みます。そこで自然農業を誰でも取り組めるように、土着微生物の採取、培養の仕方や天恵緑汁の作り方などを、「土着微生物を活かす」よりもさらに丁寧に解説した本にする予定です。実際に取り組んでいる農家の方たちの紹介もします。

 原稿を書かなくてはいけないのですが、季節はまさに天恵緑汁を仕込む時期です。まずは写真撮影という事になりました。
 4月19日は熊本県水俣市の新田九州男さんのお宅でタケノコの天恵緑汁と土着微生物のボカシ肥作りの撮影を行いました。

 新水俣駅でカメラマンの山本さんと合流し、新田さんのお宅へ行きました。家の前の倉庫兼作業場へ行くと、新田さんが朝採ってきた孟宗竹がトラックの荷台にたくさん積んでありました。挨拶もそこそこに早速山本さんがシャッターを切ります。私もホームページや事務局ブログで紹介するため、デジカメで撮ります。

 大きなカメに大きなまな板を渡して、タケノコを刻みながらカメに入れていきます。それに黒砂糖をまぶすように入れます。大量のタケノコが新田さんによって刻まれてはカメに入れられ、黒砂糖がまぶされます。それを上や横から山本さんが写します。倉庫の中は暗いので、私のような素人は自動にしてフラッシュをたきながらの撮影ですが、プロカメラマンの山本さんは違います。フラッシュをセーブするためのカバーをつけての撮影です。
光の加減を調節して被写体を撮るのがプロなんですね。

 次はボカシ肥です。まずは倉庫の横の大きな水溜めの横にあるコンクリートの風呂桶のようなところで混合する水を溜めます。約500リットル入るそうです。そこにワカメの天恵緑汁、海水、糖蜜を入れます。ホースで外のボカシを作る場所に送ることが出来るように作られています。


 ボカシを作る場所は屋根があり、すでに米ぬか、油粕、魚粕などが用意されていました。これに土着微生物の元種、燻炭などが混合され、ホースで先ほどの混合水がまかれます。それを新田さんがユンボで混ぜるのです。約2トン作るそうです。水を混ぜながら、切り替えしていきます。約1時間の作業でした。
 奥さん手作りのちらし寿司の昼食をご馳走になって、午後からはみかん園での撮影です。今は河内晩柑がちょうど収穫時期で、樹に実っている所が撮影できます。
 車でみかん園に移動し、適当な場所を探して撮影です。息子さんと一緒に写真や河内晩柑を持ったバージョンなど様々撮りました。
 おみやげにタケノコと河内晩柑をいただきました。新田さんお世話になりました!

2008年4月14日月曜日

韓国の固城郡が全郡で自然農業に取り組みます


 韓国の全羅南道固城(コソン)郡が自然農業研究所と協約し、自然農業を全郡で取り組むことになりました。以下は新聞記事を翻訳したものです。

生命環境農業で奇跡を起こそう!

 「自然と人間が一つになる」をビジョンに、全国の地方自治体の中で最初に生命環境農業を推進する固城郡(郡守 李鶴烈)と自然農業を推進している自然農業研究所(所長 趙漢珪)が3月22日午後3時、固城郡庁大会議室で交流協力協約書を締結した。
 李学烈郡守をはじめとする郡議員、農業団体代表、自然農業学校修了生等、200余名が参席する中開かれたこの日の協約式で、両機関は現行慣行農業が人類の健康を害し、環境を破壊しているという深刻な現実を共感、自然に順応し、自然と調和を図り、自然と共生する自然循環の新しい自然農業、生命環境農業を成功させる為に、お互い協力することになった。
 この為固城郡は生命環境農業目標年度である2012年まで、自然農業研究所の協力を受け、固城郡全地域が自然農業、生命環境農業地域になるように、必要な行政的、財政的支援をし、自然農業研究所は固城郡が推進している自然農業、生命環境農業が成功するよう技術教育及び技術指導に積極的に協力することになった。
 また、両機関は相互協力の基本精神に立脚し、多様な分野において技術的な交流と協力事業を展開し、共同繁栄、発展を追及する。
特に両機関は自然農業、生命環境農業の成功的実践の為の最初の事業として、今年固城郡内に200ヘクタールの稲作をモデル事業として施行することになった。
 固城郡は今回の協約式を契機に、安全な農畜産物のせ衣さん拠点地域と実践的環境運動の前哨基地に、また生命環境農業のメッカとして新しく位置付ける計画だ。
 

 去る1995年10月忠北槐山郡清安面に自然農業生活学校及び付属農場を開設し、運営してきた自然農業研究所は自然農業を研究し、教育する代表的機関として、この間基本講習会と過程別専門講習会を実施し、一万八千余所帯の国内外会員を養成してきた。
 また2003年にはISO9001と14001認証を獲得し、現在モンゴルのゴビ砂漠の緑化プロジェクトを遂行しているなど、日本、中国をはじめとする海外30カ国にも自然農業を普及している。
自然農業研究所が推進する自然農業は化学農薬及び除草剤の替わりに各地域の土着微生物や自然の農畜副産物を活用し、農家が直接作る営農資材を利用し、自然の理に従い、動植物の潜在能力を最大限発揮するようにし、労働力及び生産費を節減し、生産性を高め、優秀な農産物を生産する低費用高効率の省力多収穫農業である。
 この様な点において固城郡が推進している生命環境農業は国内外農業環境を考慮すると注目するに値する。

 現在韓国農業は肥料代、農薬費等、生産費の上昇で稲作農家の純利益が大きく落ち込んでおり、国際穀物価格の上昇により飼料代もまた天井知らずに上昇し、畜産農家が大きな打撃を受けている。
反面健康に対する消費者の関心は高まっており、親環境農産物市場が年平均70%ずつ爆発的に増えている状況だ。
 この様な状況において労働力と生産費を節減し、その代わり高品質の農産物を全て収穫することの出来る固城郡の生命環境農業が成功を収めたならば、わが国の農業に一大革命をもたらすことだろう。
 一方固城郡は昨年管内の農家129名が自然農業生活学校の基本講習を修了したのをはじめ、今年になって李鶴烈郡守と朴権除副郡守をはじめとする公務員と農民150余名が講習を受ける等、生命環境農業の実践のための意志を強く見せている。