2008年4月14日月曜日

韓国の固城郡が全郡で自然農業に取り組みます


 韓国の全羅南道固城(コソン)郡が自然農業研究所と協約し、自然農業を全郡で取り組むことになりました。以下は新聞記事を翻訳したものです。

生命環境農業で奇跡を起こそう!

 「自然と人間が一つになる」をビジョンに、全国の地方自治体の中で最初に生命環境農業を推進する固城郡(郡守 李鶴烈)と自然農業を推進している自然農業研究所(所長 趙漢珪)が3月22日午後3時、固城郡庁大会議室で交流協力協約書を締結した。
 李学烈郡守をはじめとする郡議員、農業団体代表、自然農業学校修了生等、200余名が参席する中開かれたこの日の協約式で、両機関は現行慣行農業が人類の健康を害し、環境を破壊しているという深刻な現実を共感、自然に順応し、自然と調和を図り、自然と共生する自然循環の新しい自然農業、生命環境農業を成功させる為に、お互い協力することになった。
 この為固城郡は生命環境農業目標年度である2012年まで、自然農業研究所の協力を受け、固城郡全地域が自然農業、生命環境農業地域になるように、必要な行政的、財政的支援をし、自然農業研究所は固城郡が推進している自然農業、生命環境農業が成功するよう技術教育及び技術指導に積極的に協力することになった。
 また、両機関は相互協力の基本精神に立脚し、多様な分野において技術的な交流と協力事業を展開し、共同繁栄、発展を追及する。
特に両機関は自然農業、生命環境農業の成功的実践の為の最初の事業として、今年固城郡内に200ヘクタールの稲作をモデル事業として施行することになった。
 固城郡は今回の協約式を契機に、安全な農畜産物のせ衣さん拠点地域と実践的環境運動の前哨基地に、また生命環境農業のメッカとして新しく位置付ける計画だ。
 

 去る1995年10月忠北槐山郡清安面に自然農業生活学校及び付属農場を開設し、運営してきた自然農業研究所は自然農業を研究し、教育する代表的機関として、この間基本講習会と過程別専門講習会を実施し、一万八千余所帯の国内外会員を養成してきた。
 また2003年にはISO9001と14001認証を獲得し、現在モンゴルのゴビ砂漠の緑化プロジェクトを遂行しているなど、日本、中国をはじめとする海外30カ国にも自然農業を普及している。
自然農業研究所が推進する自然農業は化学農薬及び除草剤の替わりに各地域の土着微生物や自然の農畜副産物を活用し、農家が直接作る営農資材を利用し、自然の理に従い、動植物の潜在能力を最大限発揮するようにし、労働力及び生産費を節減し、生産性を高め、優秀な農産物を生産する低費用高効率の省力多収穫農業である。
 この様な点において固城郡が推進している生命環境農業は国内外農業環境を考慮すると注目するに値する。

 現在韓国農業は肥料代、農薬費等、生産費の上昇で稲作農家の純利益が大きく落ち込んでおり、国際穀物価格の上昇により飼料代もまた天井知らずに上昇し、畜産農家が大きな打撃を受けている。
反面健康に対する消費者の関心は高まっており、親環境農産物市場が年平均70%ずつ爆発的に増えている状況だ。
 この様な状況において労働力と生産費を節減し、その代わり高品質の農産物を全て収穫することの出来る固城郡の生命環境農業が成功を収めたならば、わが国の農業に一大革命をもたらすことだろう。
 一方固城郡は昨年管内の農家129名が自然農業生活学校の基本講習を修了したのをはじめ、今年になって李鶴烈郡守と朴権除副郡守をはじめとする公務員と農民150余名が講習を受ける等、生命環境農業の実践のための意志を強く見せている。