2008年2月11日月曜日

基本講習会が開催されました

 2月4日(月)から7日(木)まで、山形県高畠町「ゆうきの里・さんさん」で第22回自然農業基本講習会が開催されました。
 基本講習会というと、今までは月曜日から土曜日までの5泊6日の日程でした。しかし、今回は参加者数が少ないという事で内容を変更し、講義は趙漢珪先生が前回行ったときに撮影したDVDやスライドの上映と、自然農業を十年以上経験した役員の方々による体験報告を中心とした講義などを組み合わせた形で、日程も短く3泊4日で行われました。

 高畠町と言えば有機農業の発祥の地でもあり、取り組む農家が多いことでも有名です。会場となった「ゆうきの里・さんさん」
http://www.takahata.or.jp/user/sansan/


の和田民俗資料館は米沢市旧六郷村の旧家、古藤家の住宅を移築復元した物で、築230年以上もたったかやぶきの家です。有機農業の先駆者でもある星寛治さんなどが管理しており、有機農業を学ぶ人たちの研修や交流の場として利用されています。日本有機農業研究会の創始メンバーだった一楽照雄先生の記念碑も雪に埋まってそこにありました。
期間中は晴天が続きましたが、やはり雪国、屋根には雪降ろしをしなければならない程雪が積もっていました。福岡から来た者としては、一面の雪景色の美しさにうっとりしたり、軒から下がった2メートルものつららにびっくりしたり、部屋の中でも息が白くなる寒さに凍えたりしました。

 始めるまでは、趙先生が直接講義するのではなくDVDでの講習なので、どこまで自然農業基本講習会が成立するかとても心配しましたが、参加された方たちはDVDを熱心に見、おもしろい所では笑ったりしながら進められました。また愛媛の泉精一さん、熊本の作本征子さん、小関恭弘さん、志藤正一さんによる実践報告を中心とした講義では質疑応答も熱心に行われ、参加者の方から「具体的に聞けたのでよかった」「楽しい話が聞けて良かった」との感想がありました。
今回、DVDで録画した内の半分も上映出来なかったのですが、一つ一つの講義の中身が濃いので、最後に参加者の方の感想を聞くと「家族との関係について考えさせられた」「農業が楽しくなった」「微生物について再認識した」など、ほぼ今までの基本講習会に参加された方たちと同じような話を聞くことが出来、それなりに成功したのではないかと思います。

自然農業を自分たちの言葉で伝えるという訓練の一つとして良い機会だったとも言えます。 今回の経験を生かして、今後は参加者が少なくても、各地でDVDを利用して基本講習会が開けるのではないかと思います。今回は全般的にチョイスして上映しましたが、基本講習会全ての内容を前期、後期に分けて開催するという方法も考えられます。ともかく一週間というのは長い、というのが多くの方たちの意見でした。3泊4日や2泊3日なら参加しやすいのではないでしょうか。

いつもそうでしたが、今回もたくさんの会員の方たちから差し入れがありました。野菜、果物、卵などです。食堂のおばちゃんにたのんで料理に使っていただきましたし、みかんやイチゴは講義の合間に食べさせていただきました。自然農業の農畜産物がこんなにおいしいという事を実感することが出来、また先輩会員の皆さんの暖かい思いが感じられて、一同うれしくいただきました。


 写真は千葉の土屋喜信さんが送ってくださった人参です。左の普通の人参と比べてみてください!大きいですね。中はすも入ってなくて、甘い人参でした。生でぼりぼりかじりました。自然農業で栽培すると、小さいとか収量が減ると思っている人があるかもしれませんが、そんな事はないという証拠を見せ付けられた事にもなります。
 多くの方のご協力で出来ました。皆さん本当にありがとうございました。

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