2011年1月20日木曜日

作本農園を見学しました


 1月18日、愛媛の平岡新太郎さんのグループを案内して、作本弘美さん、澤村輝彦さんのグループの農場見学をしました。平岡さんが住んでいる久万高原町直瀬のお米のグループで15名がいらっしゃいました。今回はお米の研修という名目ですが、自然農業について見学したいという事でしたので、それならお米が主作物ではないけれど、熱心に自然農業に取り組んでいる農家という事で、作本さんと澤村さんにお願いしました。

 前日松山でフェリーに乗り、早朝5時に小倉に到着、バスで九州自動車道を熊本へ向かう途中、私(姫野)を拾ってもらい合流、バスの中で事前に自然農業やお二人の取り組みについて紹介しました。
松橋インターの出口に作本さんが迎えに来てくださり、さっそく作本農園の堆肥場へ案内してもらいました。

河川敷の刈り草や枝で堆肥

 この堆肥場には、河川敷で刈った草や木の枝などが持ち込まれ、積まれています。




























これを時々切り返しておくと、次の写真のようにだんだん分解されていきます。これはその山に草が生えている写真です。
















 そして、3年ぐらいたつとこのように土のようになってしまいます。たった3年でこうなるとは! 土着微生物のすごさですね。作本さんは、この堆肥をぼかし肥料をつくるときに1割くらい混ぜているそうです。




「市は処分に困っているものですから、私が場所を提供して喜んでもらっています。切り替えしは業者がやってくれるので楽です。」と作本さん。工夫次第で、有機物の堆肥も省力で出来るのですね。





おいしい野菜を作る工夫

 次に畑の見学です。この時期は農作物も少ないとのことでしたが、これはにんにくです。種を冷蔵庫に2週間くらい入れておくと、植え付けたら、早く芽が出ます。そうやって、収穫時期をずらして出荷しているそうです。








 これはネギです。以前、作本さんに送っていただいたネギがとても甘くて、おいしかったのを覚えています。やはり消費者に人気だそうです。
 土着微生物のボカシ肥料が効いています。






















 これは納豆工場からもらった、検品で使用して破棄される納豆です。食べてもかまわないくらい新鮮なものですが、これをただ同然でもらってきて、ボカシ肥料を発酵させる活性水に投入します。







この活性水には他に、酪農農家からもらってくる初乳も入れるそうです。初乳も捨てられるものなのですね。これで乳酸菌も補給するわけです。

 この他に混合しているのがくず大豆です。家畜のえさとして使用されるものですが、これも安く仕入れて、ボカシ肥料の材料にしています。


 作本さんは、上手に材料を手に入れて、そして質の良い肥料作りをしているのです。


 この後、干しレンコンや、粉レンコン、節の乾燥させたものなど、加工をして「ほぼ100%」 収穫したものは販売する、というお話を伺いました。正品として出せないB品を加工していたものが、最近では人気で足りないくらいになっているそうです。「安く価格を付けていますからね。でも欲を出さないのがいいと思っています」これが作本さんの販売哲学です。

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