2009年9月11日金曜日

韓国自然農業視察ツアーに行ってきました(1)

郡が自然農業の研究所設置

 去る8月24日~27日に韓国の自然農業を視察するツアーがありました。参加したのは、自然農業協会の会員と九州東海大学の片野學教授率いる環境保全型農業研究会の会員の皆さんです。 いつも韓国を訪問して、自然農業への取り組みの徹底さに驚きますが、今回は特に行政が力を入れたら、ここまで実行できるという事を目の当たりにすることが出来、とても感銘をうけた旅行でした。

釜山港に各地から参加者が集合しました。そこへ迎えに来てくれたのは、これから訪ねる固城郡の所有するバスです。中から農業技術センターの職員の人が降りてきました。私たちのような民間が訪ねて、ここまでしてくれる事にまず、一同びっくりです。


 2時間くらい走って固城郡に到着しました。ここは何年か前に白亜紀の恐竜の足跡が多数発見され、それを観光資源にしています。町の街頭や橋の欄干に恐竜のデザインが施されて、なかなかかわいかったです。
 固城郡は南海岸に面した人口5万6千人の郡です。

 まず訪ねたのは「生命環境農業技術研究所」です。固城郡では郡守が自然農業に郡をあげて取り組むことが決まったとき、自然農業ではなく「生命環境農業」と名付けて取り組みました。

 
 固城郡には農業技術センターがすでにありますが、それとは別に自然農業を研究、普及するためにこの研究所を設けたのです。                       
 写真のように、天恵緑汁や漢方栄養剤が仕込まれたカメが、ハウスの中にずらりと並べられています。
ここで、農家の人たちがセンターの指導員の指導のもと、部落単位で共同で仕込みます。各自使用する分は家に持ってかえり、残りはセンターが保管します。

 各種手作り資材のつくり方のイラストがパネルで展示されており、訪れた人にも解りやすいようにしてあります。

 このハウスも天窓のついた自然農業式ハウスです。換気がいいので夏でも涼しくて過ごしやすいものです。施設栽培の基本です。
 よく乾くので、唐辛子など野菜を乾燥させるにも最高です。

 
自然農業式モデル畜舎も完成

 ここは昨年秋にも訪ねましたが、今回モデル畜舎も完成していて、牛、豚、鶏がすでに入っていました。自然農業は有畜複合農業を推奨しているので、研究所にはモデル畜舎が必ず必要なのです。

















 床はサラサラで、臭いもなく、みんなとても気持ちよさそうに過ごしています。

 土着微生物の力のすごさです。

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