2011年11月2日水曜日

韓国自然農業の現場を見学 1

干拓地で自然農業稲作





去る10月17日、18日に韓国の自然農業の見学ツアーに姫野が参加してきました。今回はドイツからの見学者のツアーのバスに同行させてもらっての見学でした。



自然農業の国際的普及はどんどん進んでいて、最初はアジアを中心に広がっていましたが、その後アフリカ、ハワイ、アメリカ本土、ヨーロッパまで広がっているということです。その土地のあるものを活用して付加価値の高い農産物を生産するということですから、どんな環境の地域でも実践できるわけです。

趙漢珪先生はクリスチャンで、自然農業のヒントは90%聖書から得たと言っている程ですが、キリスト教を通したネットワークもあって、海外でキリスト教を布教している牧師さん達が地域の農業問題を解決するために、この自然農業に注目していて、自ら基本講習や専門講習を履修し、赴任地で広めるという場合が多いのです。



 今回もドイツのブレーメンから来たメンバーだが、教会の牧師さんや教会で通訳などしている韓国人が一緒に来韓していました。お陰で、私はまったくドイツ語は解りませんが、現地に住む韓国人の方にいろいろ伺うことで、ドイツの様々な情報を得ることができました。



 まず訪ねたのは、忠清北道瑞山(ソサン)というところ。 ここは韓国の財閥現代グループの現代建設が1979年から、「食糧増産」「国土拡大」を目的に大干拓事業が行われたところです。 この写真は本部の建物です。正面には「変化と確信、超一流企業!」と書いてありました。





これが、干拓事業の現況です。A地区、B地区と分かれていて、上の段が現代が所有している所で、下の段は一般所有、個人に分譲したところです。三段目は湾を堰き止めて出来た淡水湖です。単位は万坪ですから、全部合わせた面積は約15,500ヘクタールになります。





 稲作を始めたのは1986年で、最初は試験的に行われました。本格的に始まったのは1995年ということです。





 ところが干拓地なので、塩害の問題が発生しました。稲が黒くなってしまうのです。収量は半分以下の場合もあります。特に低い地域は激しく、5分の1しかない場合もあったそうです。



 そこで、趙漢珪先生の自然農業研究所に相談したところ、土着微生物を活用すれば充分できると言われました。


 自然農業研究院では、今年これを証明してみせるために、55ヘクタールの田んぼや機械を借り、自然農業を実施しました。そしてみごとに克服してみせたのです。しかも趙漢珪先生と娘さんの趙珠榮さん、それと現地の担当者の3人で。忙しいときは人を頼んだそうですが、基本的には3人で全て行ったそうです。

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